臨終

〇死亡診断書(死体検案書)の確認

法律的には、死は医師による死亡診断書または死体検案書の交付をもって確定します。したがって遺体の取り扱いにあたっては、まず死亡診断書または死体検案書が交付されていることを確認する必要があります。

〇死亡届

死亡について知っておくべきことは次のことです。

1. 死亡の届け出は、届け出義務者(2.参照)死亡の事実を知った日から7日以内(但し、国外で死亡した場合には、死亡の事実を知った日から3カ月以内)に行わなければなりません。(戸籍法第86条第1項)

2. 死亡届を届け出る義務のある人は、順に、①同居の親族、②その他の同居者、③家主、地主または家屋若しくは土地の管理人、となっています。(戸籍法第87条第1項)

3. 死亡届は、届け出義務者の順にかかわらず行うことができます。また、同居している親族以外の親族でも行うことができます。(戸籍法第87条第1、2項)

4. 死亡の届け出は、死亡した本人の本籍地、届け出人の居住地以外に、死亡した土地の市区町村で行うことができます。(戸籍法第88条第1項)

5. 死亡地が明らかでないときは、死体が最初に発見された地で、汽車その他の交通機関の中で死亡があったときは死体をその交通機関から降ろした地で、航海日誌を備えない船舶の中で死亡があったときは、その船舶が最初に入港した地で、死亡の届け出をすることができます。(戸籍法第88条第2項)

市区町村の戸籍係への死亡届の提出は、届け出人以外でも代行することができますが、届け出人の印鑑を持参する必要があります。また死亡届は24時間受け付けています。

〇死体火・埋葬申請書、許可証

1. 死亡届を市区町村に提出して受理された後、死体の火葬・埋葬許可の申請を提出します。死亡届を受理した市区町村はこれに対して許可書を発行します。(最近は死亡届を提出すると火葬許可証を交付する市区町村が多い。)

2. 埋葬(=土葬)または火葬は死亡後24時間以内はできません。但し、一類・二類・三類感染症を保持した遺体の場合には、原則火葬で、かつ、24時間以内であっても火葬ができます。

3. 火葬・埋葬許可証(最近は埋葬=土葬がほとんどないために火葬許可証と言われることが多い)は、死亡届を受理した市区町村が発行しますが、火・埋葬許可証があれば、どこの地であっても火葬(または埋葬)することができます。但し死亡届を提出した市区町村とは別の土地で火葬(または埋葬)をする場合は、願書が必要なことがあります。

4. 誰も火葬または埋葬する人がいない場合には死亡地の市区町村がこれを行います。

5. 火葬した後に墓地等に納骨(焼骨の埋葬または収蔵)する場合には火・埋葬許可証に火葬済みであることの証印を火葬場で受け、それを墓地等の管理者に提出する必要があります。

6. 分骨する場合には、火葬場の管理者より、分骨する数だけの分骨証明(=火葬証明書)を発行してもらい、分骨する際に墓地等の管理者に提出する必要があります。(分骨証明は、本骨の埋蔵または収蔵元の管理者から、埋(収)蔵証明書として得ることも可能。)

〇末期の水

死の際あるいは死亡直後に死者の口に捧げる水を「末期の水」あるいは「死水」と言います。方法はさまざまあります。

1.綿棒に水を含ませて唇を潤す。

2.割り箸に脱脂綿を巻き付け、それに水を含ませて唇を潤す。

3.新しい筆に水を含ませて唇を潤す。

4.茶碗の水に樒の葉や鳥の羽根、脱脂綿を浮かばせ、それで唇を潤す。

臨終に立ち会った人全員が行いますが、元来は蘇生を願う民俗的儀礼であると共に、一人一人が故人に別れを告げる大切な儀礼です。

〇遺体の病院での死後の処置

病院で亡くなった場合、看護師が遺体を消毒したり、整えたりしますが、これを「死後の処置」または「清拭」と言います。(「エンゼルケア」などといわれることもあります。病院で行われない場合には葬祭従事者の仕事となるので詳しく紹介します。)

目的は、死者の尊厳を守るためにきれいに遺体を整えることと、遺体に対して公衆衛生上の処置を施すことにあります。遺体からの感染を防ぐため、白衣、マスク、ゴム手袋を着用し作業します。

①準備するもの

綿(脱脂綿、青梅綿)、割り箸、ガーゼ、包帯、絆創膏、油紙、T字帯、剃刀、剪刀(外科用はさみ)、くし、ヘアブラシ、輪ゴム、清拭用具、消毒液(ヒビテンまたはクレゾール)、便器及び尿器、膿盆、着替え、シーツ、ガウン、マスク、手袋

②直後の処置

1.医師による死亡判定後、死者に一礼し、使用物品であるチューブ、器具類を取り除く。

2.義歯がある場合はつける。口を閉じ下顎を引く。顔面の汚れ等を確認し、目を閉じさせる。死者が身につけていた貴金属類は外して遺族に手渡す。

3.末期の水(死水)の準備(綿棒、水の入った湯飲み)をし、室外に去り、遺族に最後の対面をしてもらう。

4.家族に処置内容を説明し、以下、家族の希望によっては一緒に作業をする。

③内容物の排出と全身の清拭

1.胃の内容物の排出:掛け物を除き、顔の横に膿盆を置き、顔を横に向け、手の平で胃部を押さえて吐かせる。必要に応じて吸引する。

2.便・尿の排出:便器・尿器をあてて、下腹部に両手をあてて恥骨に向かって圧迫して膀胱や腸の内容物をできるかぎり出す。

3.清拭:全身を消毒液(または湯)で丁寧に清拭する。

④綿を詰める

1.割り箸を用いて<鼻><口><耳><肛門><膣>の順に綿を詰める。

2.綿の詰め方は、最初に脱脂綿、次に青梅綿を詰める。顔面の鼻・口・耳は再び脱脂綿を詰める。この際、外から綿が見えないように注意する。

3.肛門には綿を詰めた後、場合により紙オムツをあて、T字帯(場合により縦結びに)をし、下着を装着する。

4.顔面の様子が衰弱している場合には頬に少量の綿を入れて(含み綿)膨らませる。

5.創部(傷)にガーゼをあて、包帯または厚めのガーゼでカバーする。

⑤衣服の着替え

1.新しい着物に着替えさせる。※後の納棺などの際に着替えさせようとすると硬直していて難しい場合があるので、予め着替える服を用意しておいて清拭の際に行うようにするのも一つの法です。

2.この際に(死者の宗教を考慮したうえであるが、一般的には)着物は左前にする。

3.衣類の紐は縦結びにすることが多い。

⑥化粧

1.髭を剃る。ガーゼで石鹸と湯で皮膚を湿らせてから、皮膚を伸ばしながら剃る。剃刀は寝かせる。

2.女性の場合には薄化粧する。

3.必要に応じて手足の爪を切る。

4.下顎が下がる時は、タオルを巻いたものを顎の下に挟むか、包帯または三角布で吊るして口を閉じる。

5.瞼が閉じないときは、ティッシュペーパーを小さく切って、瞼と眼球の間に入れて瞼を閉じる。

6.髪を整える。

7.場合により、胸に手を組ませる。(仏教の場合のみ)

8.シーツを交換し、顔を白布で覆い、一礼。

9.遺族に処置の終了を告げ、後片付けをする。

この死後の処置(清拭、湯かんと称することもあります)は、一般に有料です。処置の後、遺体はしばしばストレッチャーで遺体安置室(霊安室)に移され、引き取りを待ちます。自宅で死亡した場合も、主治医が死亡判定をした後に看護師が死後の処置を行うことがありますが、そうでない場合には葬祭業者が行います。

〇遺体の搬送

病院等で亡くなった場合には、遺体を自宅などの安置場所に搬送します。これは「自宅へ下げる」ことを省略して、しばしば「宅下げ」と称します。

自宅その他への搬送は、遺体搬送を目的とした霊柩自動車(通常バン型)によって行われますが、乗用寝台車による搬送も行われます。乗用寝台車は旅客運送を基本としているため、本来的には遺体搬送には不向きとされていますが、慣例的に容認されています。

霊柩運送事業の許可を得ていない葬祭業者の車での搬送は違法とされていますので注意が必要です。このほか、遺族が自家用自動車で搬送することも可能ですが、犯罪等の嫌疑がかかることもあるため、死亡診断書の携行が必要です。

霊柩運送事業の許可を得ていない葬祭業者が自社の車で搬送するのは、有料であればもちろん違法ですし、無料であってもその費用は葬儀施工費用の中に含まれているとみなされますので、原則的に違法と解釈されています。

〇搬送の際の遺体の取り扱い

遺体引き取りの際、連絡を受けた死亡者名、遺族名の確認と共に死亡診断書を確認し、さらにできるだけ医師本人より感染症の危惧その他遺体取り扱いに関する注意をうけることが大切です。

しかし、残念なことに医療機関からはプライバシーの侵害を理由に遺体に関する公衆衛生上の情報は必ずしも充分には与えられていません。6割を超える遺体が何らかの感染症を保持し、さらに約15%は危険な感染症を保持しているというデータもあります。したがって遺体を取り扱う際には、感染症を保持していることを前提にした慎重な配慮が必要です。

このように、遺体の取り扱いは、家族および取り扱う業者に対する公衆衛生上の観点からも慎重を要する事柄です。したがって、マスク、白衣の着用が望ましいのですが、最低限ビニール袋(使い捨て)を着用し、遺体をシーツで包み、遺体を圧迫しないように注意してシーツごとストレッチャーに載せます。体液や血液に素手で触れないように注意します。

終了後は流水で充分に手洗いをし、アルコール消毒を行うと共に、ストレッチャーや搬送車の消毒を行います。

病理解剖後の場合にはしばしば病院で納棺を済ませてから遺体を自宅へ搬送するとになります。

遺体を取り扱う際には、最初に深く一礼し、終始故人の尊厳を守るべく、ていねいに取り扱うことが重要です。

〇献体の場合

献体とは、医学部や歯学部の学生の教育のために行われる解剖実習に遺体を提供する、との本人の意思に家族が同意して、大学医学部、歯学部、医科大学に事前に登録しておくことです。献体登録した遺体に対して行う解剖を「正常解剖」と言います。

大学側は、原則、死後48時間以内の遺体の引き取りを希望しています。

故人が献体登録をしているかどうかを確認し、登録している場合には、大学側と引き渡し方法、日時の打合せをします。

一般的には、通夜および葬儀・告別式を通常通りに行い、出棺では大学側が用意した車に遺体を載せ、火葬場ではなく大学に移送します。献体された遺体は、解剖実習の後、大学側が火葬して遺骨にして遺族に返還されます。通常1~3年かかります。

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死の判定と死因調査

人の死は、法律的には医師により死亡診断書または死体検案書が発行されたことをもって確定します。①呼吸停止、②心拍停止、③瞳孔散大・対光反射消失が「死の3徴候」と言われ、医師はこの3点の不可逆的停止によって死の判定を行っています。そして一般に呼吸を停止した時刻あるいは脈がとれなくなった心拍停止の時刻をもって死亡時刻としているようです。

これが「心停止」と言われる死の判定法で、法解釈上も確定しているものです。これに加えて、次項で説明する「脳死」判定のいずれかによって死は判定されます。

 

「不可逆的停止」とあるのは、いったん自発呼吸が停止しても直後に人口呼吸を施すことにより呼吸が再開されたり、強心剤などにより停止した心臓が動き出すこともあり、一時的な機能停止は必ずしも絶対的ではないからです。かつて明治中期に墓埋法で法定伝染病患者の死以外においては死後24時間以内の火葬あるいは土葬を禁じたのは、生者埋葬を避けるためでした。しかし、不可逆的心停止になると身体の各臓器への血液供給が不可能となり、蘇生の可能性はなくなりますので、今では医師の判定をもって死が法律的にも確定しています。

 

ところが3徴候による死の判定は、人口呼吸器(レスピレータ)の出現によって、呼吸と心臓の拍動が維持できるようになるいわゆる「脳死」が現れたのです。脳死に陥ると生命は蘇生することはなく、脳死状態もいつまでも固定化されることはありません。脳死後1日から1週間で心停止に至るとされます。

これに臓器移植の問題がからんでくることにより、脳死をもって人の死とするか、あくまで心停止をもって人の死とするかが問題になりました。しかし、心臓移植以外に回復の望みのない患者への移植が可能となり、海外での心臓移植手術しか方法のなかった患者には道が開かれることになります。これには脳死判定の基準の確立という医学的問題や、死生観の問題の他、臓器売買の可能性はないかなど社会的に検討すべき課題がありました。

 

昔、医療が発達する以前は、息を引き取り、体温が低下し、身体が硬直し、という死のプロセスを判断して死を容認してきました。近代に入り、死は医師が判定するものとなり、その判定基準として死の3徴候が定義化し、そこに科学技術の発達により、もう一つの死「脳死」が加わりました。しかし、死を点として見るのではなく、プロセスを経ることで死を受け入れていくという感情はいまだに大きなものがあります。死の判定は単に医学的な問題だけではなく、社会的な合意が必要な問題なのです。

 

臓器移植法により、脳死者からの臓器移植には、ドナーカードなどによる本人の生前意思の表明に加えて、家族に対する脳死についての充分な説明と同意が必要とされています。脳死判定の基準も定められ、脳死判定を受けるか否かも本人の意思・家族の同意が必要となっています。臓器の売買も禁止され、それを防ぐ策も法律には折り込まれました。

臓器移植法により、人間にとって死は1つであるが、死の判定方法として死の3徴候(いわゆる心臓死)と全脳の不可逆的停止(いわゆる脳死)によるものがある、と解されます。

 

戸籍法第86案第2項に、死亡届には死亡診断書または死亡検案書を添付するよう義務付けています。通常の病死あるいは老衰しなどの自然死であることが明らかな場合には、診察・治療にあたっていた医師が死亡診断書を発行します(医師法第19条)

しかし、突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合は、自然死であっても医師は死亡診断書を発行できません(医師法第20条)警察の検視後、監察医などが検案して死亡検案書を発行します。病死あるいは自然死以外の異状死体、あるいは犯罪の疑いのある死体の場合には、警察に届け、その検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死体検案書を発行します。

警察による検視、監察医などによる検案が必要なケースは、まとめると次のようになります。

①病死あるいは自然死であっても生前に診察・治療していた医師がいない場合

②病死あるいは自然死であるかどうか不明な場合

③指定された感染症による死、中毒死などの場合

④溺死、事故死、災害死、自殺などの非犯罪死の場合

⑤殺人、過失致死などの犯罪死あるいはその危惧がある場合

 

死体解剖保存法第8条第1項に、各都道府県知事は、その地域内における伝染病や中毒又は災害により死亡した疑いのある死体や死因の明らかでない死体について、その死因を明らかにするため監察医を置き検案や解剖させることができる、とあります。

そして「監察医を置くべき地域を定める政令」により東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市、神戸市の5地区に監察医を置くことが定められています。

 

まず、監察医あるいは警察の嘱託医などが検案(検死)します。検視される遺体は全死亡者の10~15%あります。これに対して犯罪死のおそれがあるときに行う解剖を、「司法解剖(または法医解剖)」といいます。司法解剖は年間3000~4000件行われています。診察・診断を受けていた病院、医療機関で行う解剖は「病理解剖」と言います。病理解剖には原則として遺族の同意が必要とされます。

 

平成13年の死亡者総数は970,331人でしたが、死因別の順位は次の通りでした。これを推移で見てみましょう。(厚生労働省大臣官房統計情報部「平成13年人口動態統計年報」による)

 

〇死因別順位(2001年)

①悪性新生物     30.1%

②心疾患       14.8%

③脳血管疾患     13.2%

④肺炎         8.5%

⑤不慮の事故      3.9%

⑥自殺         2.9%

⑦老衰        2.2%

➇腎不全       1.8%

⑨肝疾患       1.6%

⑩糖尿病       1.2%

⑪高血圧性疾患    5.9%

⑫結核        2.4%

 

がん(悪性新生物)による死亡者が全体の3分の1近くにまでなっています。

 

葬祭業者が遺体を取り扱えるのは、法律的に死が確定した後、つまり医師が死亡を判定した時点以降です。それを証明するのが医師によって発行される死亡診断書または死体検案書です。それ以前に「遺体」に対して何らかの処置を施すこともできないため、死亡の連絡があった場合には、必ずこのことを確認する必要があります。

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死の判定と死因調査

〇死の判定

人の死は、法律的には医師により死亡診断書または死体検案書が発行されたことをもって確定します。したがって、死亡診断書または死体検案書が死亡届提出の必須条件になります。

では医師はどういう根拠で死亡を判定しているのでしょうか。

伝統的に、①呼吸停止、②心拍停止、③瞳孔散大・対光反射消失が「死の3徴候」と言われ、医師はこの3点の不可逆的停止によって死の判定を行っています。そして一般に呼吸を停止した時刻あるいは脈がとれなくなった心拍停止の時刻をもって死亡時刻としているようです。

これが「心停止」と言われる死の判定法で、法解釈上も確定しているものです。これに加えて、次項で説明する「脳死」判定のいずれかによって死は判定されます。しかし、法律的な死である心停止以降も「生きている」臓器や細胞はあり、個体としての死はゆるやかに進みます。

 

「不可逆的停止」とあるのは、いったん自発呼吸が停止しても直後に人口呼吸を施すことにより呼吸が再開されたり、強心剤などにより停止した心臓が動き出すこともあり、一時的な機能停止は必ずしも絶対的ではないからです。

かつて明治中期に墓埋法で法定伝染病患者の死以外においては死後(死判定後)24時間以内の火葬あるいは土葬を禁じたのは、生者埋葬を避けるためでした。しかし、不可逆的心停止になると身体の各臓器への血液供給が不可能となり、蘇生の可能性はなくなりますので、今では医師の判定をもって死が法律的にも確定しています。

 

〇「脳死」の問題

ところが3徴候による死の判定は、人口呼吸器(レスピレータ)の出現によって、大きく揺らぐことになります。自発呼吸が不可逆的に停止しても、人口呼吸器によって呼吸と心臓の拍動が維持できるようになるいわゆる「脳死」が現れたからです。

人口呼吸器の使用によって、呼吸と心拍の停止より先に、脳のすべての機能が不可逆的に停止する状態が発生するようになりました。これが脳死の状態です。脳死に陥ると生命は蘇生することはなく、脳死状態もいつまでも固定化されることはありません。脳死後1日から1週間で心停止に至るとされます。

そして、これに臓器移植の問題がからんでくることにより、脳死をもって人の死とするか、あくまで心停止をもって人の死とするかが問題になりました。脳死後でも人口呼吸器を備えて心臓を生かしておけば、心臓移植以外に回復の望みのない患者への移植が可能となり、海外での心臓移植手術しか方法のなかった患者には道が開かれることになります。

しかし、これには脳死判定の基準の確立という医学的問題や、死生観の問題の他、臓器売買の可能性はないかなど社会的に検討すべき課題がありました。

昔、医療が発達する以前は、息を引き取り、体温が低下し、身体が硬直し、という死のプロセスを判断して死を容認してきました。近代に入り、死は医師が判定するものとなり、その判定基準として死の3徴候が定義化し、そこに科学技術の発達により、もう一つの死「脳死」が加わりました。しかし、死を点として見るのではなく、プロセスを経ることで死を受け入れていくという感情はいまだに大きなものがあります。死の判定は単に医学的な問題だけではなく、社会的な合意が必要な問題なのです。

脳死は先進国では1%ぐらいあり、交通事故などによる脳挫傷などの頭部外傷、脳出血などの脳血管障害や一時的な心停止による脳の無酸素症などによって発生すると言われています。

臓器移植法により、脳死者からの臓器移植には、ドナーカードなどによる本人の生前意思の表明に加えて、家族に対する脳死についての充分な説明と同意が必要とされています。脳死判定の基準も定められ、脳死判定を受けるか否かも本人の意思・家族の同意が必要となっています。臓器の売買も禁止され、それを防ぐ策も法律には折り込まれました。

臓器移植法により、人間に心臓死と脳死という2つの死が認められたというよりも、その人間にとって死は1つであり、死の判定方法として死の3徴候(いわゆる心臓死)と全脳の不可逆的停止(いわゆる脳死)によるものがある、と解されます。

 

〇死亡診断書と死亡検案書

戸籍法第86案第2項には、死亡届には、やむを得ない事由を除き、死亡診断書または死亡検案書を添付するよう義務付けています。記載用紙も左が死亡届、右が死亡診断書(死体検案書)と組になっています。

通常の病死あるいは老衰しなどの自然死であることが明らかな場合には、診察・治療にあたっていた医師が死亡診断書を発行します(医師法第19条)

突然死の場合や長く医者にかかっていないで死亡した場合には、病死あるいは自然死であっても医師は死亡診断書を発行できません(医師法第20条)警察の検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死亡検案書を発行します。病死あるいは自然死であってもその死因が診察・治療していない医師には明らかでないことと、自然死以外の可能性がないか調べるためです。

病死あるいは自然死以外の異状死体、あるいは犯罪の疑いのある死体の場合には、警察に届け、その検視を経て、監察医または警察の嘱託医が検案して死体検案書を発行します。

警察による検視、監察医などによる検案が必要なケースは、まとめると次のようになります。

①病死あるいは自然死であっても生前に診察・治療していた医師がいない場合

②病死あるいは自然死であるかどうか不明な場合

③指定された感染症による死、中毒死などの場合

④溺死、事故死、災害死、自殺などの非犯罪死の場合

⑤殺人、過失致死などの犯罪死あるいはその危惧がある場合

 

〇監察医制度

死体解剖保存法第8条第1項に次のようにあります。

 

政令で定める地を管轄する都道府県知事は、その地域内における伝染病、中毒又は災害により死亡した疑いのある死体その他死因の明らかでない死体について、その死因を明らかにするため監察医を置き、これに検案をさせ、又は検案によっても死因の判明しない場合には解剖させることができる。

 

そして「監察医を置くべき地域を定める政令」により東京23区、大阪市、横浜市、名古屋市、神戸市の5地区に監察医を置くことが定められています。

 

〇まず、監察医あるいは警察の嘱託医などが検案(死体を調べて検分するのでこれを検死とも言います。あくまで外見的調査によります)します。検視される遺体は全死亡者の10~15%あります。

これに対して犯罪死のおそれがあるときに行う解剖を、「司法解剖(または法医解剖)」といいます。司法解剖は年間3000~4000件行われています。行政解剖の途中で犯罪死の疑いが出て、司法解剖に移行することもあります。

診察・診断を受けていた病院、医療機関で行う解剖は「病理解剖」と言います。病理解剖には原則として遺族の同意が必要とされます。

 

〇死因

2001(平成13)年の死亡者総数は970,331人でしたが、死因別の順位は次の通りでした。これを推移で見てみましょう。(厚生労働省大臣官房統計情報部「平成13年人口動態統計年報」による)

 

〇死因別順位(2001年)

①悪性新生物     30.1%

②心疾患       14.8%

③脳血管疾患     13.2%

④肺炎         8.5%

⑤不慮の事故      3.9%

⑥自殺         2.9%

⑦老衰        2.2%

➇腎不全       1.8%

⑨肝疾患       1.6%

⑩糖尿病       1.2%

⑪高血圧性疾患    5.9%

⑫結核        2.4%

 

がん(悪性新生物)による死亡者が全体の3分の1近くにまでなっています。

 

〇葬祭業者は法的に死が確定しないと遺体を取り扱えない

葬祭業者が遺体を取り扱えるのは、法律的に死が確定した後、つまり医師が死亡を判定した時点以降です。それを証明するのが医師によって発行される死亡診断書または死体検案書です。それ以前には「遺体」の取り扱いはもちろん、「遺体」に対して何らかの処置を施すこともできません。

死亡の連絡があった場合には、必ずこのことを確認する必要があります。

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埼葛斎場でのお泊りについて

埼葛斎場では、お通夜の夜にお泊まりすることが可能です。しかし、お風呂などの設備はございません。また、斎場の決まりで9時以降は火を使用する事ができません。その為、一晩中火を絶やさないようにするような通夜守りを行うことはできません。

埼葛斎場でお泊まりいただく場合は、親族控室を使用します。また、斎場では特にお布団等の準備はございませんので、必要な場合は葬儀の担当者にご相談下さいませ。

お泊まりいただける人数は、2名から5名までとなっております。なお、斎場の出入りは自由ですが、外へ出る際は斎場に誰か残って頂くことが条件となります。

近くにコンビニエンスストアが1つありますが、24時間ではありません。その為、その他のコンビニエンスストアを使用して頂く場合がございます。その場合は、お車で10分程度の所にいくつかお店がありますので、そちらを使用して頂きます。

最近では、斎場でのお線香やロウソクでの通夜守りができないという事から、斎場に誰も残られないケースもございます。お泊まりにつきましては、ご遺族様、ご親族様で十分にお話をいただきまして決めて頂ければと思います。

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埼葛斎場への行き方と地図、交通案内

埼葛斎場は、最寄の駅が東武伊勢崎線の春日部駅になっております。春日部駅からは距離があるので、徒歩よりタクシーを使用することをお勧め致します。また、埼葛斎場の近くへ向かうバスがございませんので、自家用車またはタクシーでお向かい下さい。

タクシーや自家用車の場合は、春日部駅から約15分になります。

自家用車で向かう場合は、以下を参考にしてください。

1.野田・柏方面から埼葛斎場
国道16号線を岩槻・大宮方面へ直進、4号バイパスとの交差点も直進、日光街道(国道四号線)との交差点も直進、「新方袋」の交差点を右折後約1.5㎞ほどで埼葛斎場があります。

2.岩槻インター方面から埼葛斎場
岩槻インター出口より国道16号にて、柏・野田方面に進み、ドンキホーテの少し先に東武野田線を越える橋がありますので、その橋を渡り下りてすぐに「新方袋」の交差点があります。その交差点を左折後、約1.5㎞ほどで埼葛斎場があります。

埼葛斎場のそばに大きい葬儀会館がございますが、そちらは埼葛斎場ではございませんのでお気を付けくださいませ。

埼葛斎場地図